近年、日本全体のIT化に伴って、不動産を含めたさまざまな業界でDX（デジタルトランスフォーメーション）を推進する波が訪れています。
しかし、不動産業界はほかの業界に比べアナログな商習慣が多いという課題があり、デジタル技術やデータの活用がなかなか進んでいない現状があります。
本記事では、不動産業界におけるDXの概要やよくある課題を解説。また、実際に不動産業界で取り組まれているDXの施策例も紹介します。
不動産業界でDXを促進したいと考えている方はぜひ最後までご覧ください。
不動産業界におけるDXとは
不動産業界におけるDXはどのような意味を持つのか、下記3つの観点から解説します。
- そもそもDXとは
- 不動産業界にDXが必要な理由
- 不動産業界が抱える課題
1つずつ理解を深め、不動産業界におけるDXについて整理しましょう。
DXとは
DXは「Digital Transformation（デジタルトランスフォーメーション）」の略で、企業がデジタル技術やビジネスに関連するデータを活用して、ビジネスモデルや業務プロセスを根本から変革することを意味します。
従来のIT化のような、単なる業務の効率化にとどまらず、、新たな価値を生み出すことがDXの目的です。
具体的には、AIやIoT・ビッグデータなどの先端技術を活用した以下のような取り組みがDXに含まれます。
- 新商品・サービスの開発
- 新しいビジネスモデルの創出
- 業務プロセスの自動化・効率化
- 意思決定の迅速化
DXは、企業の競争力を維持・向上するために必須の取り組みであり、近年は政府推進のもと多くの企業がDXに取り組んでいます。
不動産業界におけるDXの必要性
不動産業界においてDXは、下記3つの観点から必要だといわれています。
- 業務効率の改善
- マーケティングの精度の向上
- 顧客満足度の向上
DXを推進し契約書のペーパーレス化や情報入力等の業務自動化・スタッフのリモートワークなどを可能にすることで業務効率の改善につながるでしょう。
また、デジタル技術で顧客データを分析することで、より精度の高いマーケティング施策を実行できます。
そして、オンライン内見やチャットボットによる顧客サポートなどを実施することで、顧客満足度を高めることもできるでしょう。
課題は「アナログ体質」
しかし、不動産業界ではほかの業界に比べてDXがあまり進んでいないのが現状です。
不動産業界においてDXが進まない大きな要因は、業界全体としてアナログな体質が根付いていることにあります。
具体的には、契約書などをはじめとした紙媒体でのやり取りが多いことや実際に現地に行かないと内見ができないことなどの理由があります。
また、業界特有の商習慣も根強く、意思決定や手続きも複雑です。
このような現状から、DXがあまり進んでいない状況になってしまっています。
不動産業界におけるDXの例
では、具体的に不動産業界が取り組めるDX施策にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。主な施策には下記のようなものがあります。
- ジオターゲティング広告
- Web接客
- 電子契約システム
- 効果測定
それぞれの特徴やメリットを解説します。
ジオターゲティング広告
ジオターゲティング広告とは、GPSやWi-Fi・Bluetoothなどの技術を利用して取得した位置情報データを活用して、特定のエリアにいるユーザーに広告を配信する手法です。
ポスティングなどで行っていたエリアマーケティングをジオターゲティング広告に置き換えることで、マーケティングの精度を向上させるだけでなく効率化も期待できます。
Web接客
Web会議ツールなどを活用してWeb接客ができる体制を整えれば、遠方の見込み客でも内見が可能になり、今まで取りこぼしていた顧客にもアプローチできます。
実際に弊社が提供する「Air-DAM」では、Web会議ツールを導入することで、「バーチャル見学体験」によるプレ見学の実現が可能です。
まるでその場にいるかのような来店体験を実現するサービスを提供しています。
電子契約システム
電子契約システムとは、不動産取引における契約書などの書類を、紙ではなく電子データで作成・締結・管理するシステムのことを指します。
従来の紙ベースの契約では、書類の郵送や対面でのやり取りが必要となり、時間と手間がかかるだけでなく、書類の紛失や改ざんのリスクもありました。
電子契約システムを導入することができれば、業務効率化やコスト削減、セキュリティの強化も実現可能です。
効果測定
デジタル技術を活用したマーケティングを行うことで、詳細な効果測定が可能です。
実施した施策に対する分析・改善の精度が高まるため、施策を実施するごとに成功率を高めることが可能です。
効果測定を行う際には、施策の実施前に適切なKPIを設計することを忘れないようにしましょう。
まとめ
不動産業界はほかの業界に比べ、昔からの商習慣が根付いているなどの理由があり、DXが促進されていない現状があります。
しかし適切にDX化を進めることができれば、業務効率化をはかれるだけでなく、顧客体験も向上させることができるでしょう。
DXを進めるデジタル技術にはさまざまな種類があるので、自社の現状を整理し適切な方法を導入することが大切です。
弊社ではDAM（Digital Area Marketing）ソリューションを活用することで、さまざまな企業様のDX化を促進してきました。
DXを活用した集客に興味があるという方は、ぜひ一度弊社にご相談ください。
